2006年1月採集のエキノドルス サターン。 もう、新産地からの入荷はないのでは?と思われていた品種である。 そんな中、導入されたものは、現地の川の状況が、今後の採集がほぼ困難になるであろう川であり、一言でいうと、 川の汚染も進んでいる場所で合ったらしい。 そこで、今回まさに奇跡といえる2株採集され、あまりの貴重さから、1株は現地にてキープ!内1株は日本へ導入された株である。 ウルグアイ地方からはこれまでにも貴重なエキノドルスが多数入荷して来ているが、その中でも 本種サターンは今後の深緑系エキノドルスの大切さをさらに物語っているようでもある。 深緑系エキノドルスは、先の佐々木勇二氏のブラジル調査の際にも語られていたが、 自然環境の中では、水槽環境のそれより、はるかに過酷な育成状況の中にあるようだ。 葉1枚を成長させるのに年単位はかかるであろうとさえ言われ、地域・環境によってもさまざまだ。 今回の株は、4cm前後の小型のものではあるが、必死に現地の変わり行く自然環境を感じなら生きていたに違いない。 (もちろん、アクアリストはご存知のように、水槽環境は水草にとっての最高の環境を与えることができる為、 エキノドルスにとっては、安心して育てることが可能である。) このことからも、この株の成長と今後の子孫繁栄を願わずには居られない。 幸運にもこの株とめぐり合った方へ、その思いを託しアクア界で見守っていきたい。 メディアや、学者達が多くを語るように、近年の自然環境の変化は、アクアリストにとっても由々しき問題の1つだと感じる。 ワイルド種の環境は刻々と変化して、尚私たちにその姿を見せてくれる。 自然を感じながら、またその生き物達を大切に見守る心は、アクアリストである限り、心に刻み込まれていくようである。
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