今まで4度ほどこのエリアを訪れたが多くの群落がある割りに 一度も開花株を見たことが無かった。今回ようやく開花株を見つけることが出来感無量である。 しかし運悪く雨と夕ぐれの暗さにたたられ撮影は困難を極めたが この千載一遇のシャッターチャンスを逃す訳にはいかず雨の中撮影に挑んだ。 どちらにせよ日中の晴天時の撮影もリングストロボやバウンズ狙いの簡易パラレルが無いと コントラストが強すぎ良い写真が撮りにくいのだが雨天で明るい場合はなかなか味のある 撮影が出来るものである。常に水辺の撮影で撮影機材は水濡れするものの よく絶えてくれるカメラであり私のお気に入りである。 ブローサは典型的なランナー繁殖タイプで群落規模に対する開花率は著しく悪いが 運良く開花したときの喜びは大であろう。 |
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調査予定日が雨のため各箇所1~2メートルの水位の上昇と激流であったため調査採集行動は困難を極めた。ウエノイやユウジイ含めアウリク・ストリオ・パリジ・ロンギ・ゾナタなどはかなりの増水のため採集不可能で川に近づくだけで即死しそうな勢いだった。今回の調査はタイラオスミャンマー国境付近からマレー半島1週、及びボルネオ全クリプトの調査をたった3週間で片付けなければならず、(SARSの影響で3ヶ月オープンチケットがあるチャイナエアラインは使いづらく1ヶ月フィックスのタイエアラインでの出発となったため)あえなく3週間ですべての行動をこなすことにり超長距離移動及び多くのポイントに向かわねばならなかった。よってボルネオで移動日を除いた行動日は3日間しか取れないのであった。私は今まで調査で雨に泣かされることはほとんど無かったが(雨男の友人がいるが、私は晴れ男だと自負している)今回は雨男の友人と1週間タイで過ごし雨の経験をさせなかったのでパワーを使い果たしたのか(笑)この日はかなりひどい雨だった。よって調査の重要な日(多くのポイントに出向ける場所にいながら)に激流で川に近づけないもどかしさは私の神経を逆撫でした。 更にもっと衝撃的な出来事もあった・・道幅を大幅に広げる工事をしておりブローサの1箇所のポイントは道の下敷きになってしまう現場を見た。さらにユウジィのファーストポイントも完璧になくなってしまった。新種として記載したとたんに壊滅とは・・とんでもない環境破壊である。 本産地のブローサのポイントもかなり増水しており危険であったが他のポイントより幾分ましであったので半分素もぐりで採集にトライしたがこのブローサが簡単には抜けない・・ 窒息しそうになる状態だ。よくよく考えてみれば水位がかなり低い時でさえ歴代クリプトの中でもっとも採集が困難な種であった。根が30cm~40cmから最長はもっあるだろう。それほど深く根付いておりしかも素手では下手すれば手が切れるほどごつごつした石に根を沈めているのだ。何度かトライして上手に抜く前に窒息しそうなのでその日はあきらめた。翌日再度現地に向かったら昨日の増水が何事も無かったかのように下がっていたので少数ではあるがつれて帰ってきた。 |
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↑採集可能な増水状態・・ |
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2005/09/12撮影 |
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2005/09/12撮影 |
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名前 ブローサ 採取地 Sungai シブリック 2002/07/29(Mon.) 2003/05/15 2005/09/12 水質 PH6.9‐TDS 10pm‐WTP 26.5℃(6:45の夕方でこの高温) C.W. 土壌 荒木田系 1, 腐葉土系 1, 桐生砂(赤玉系多) 8 備考 データは29日、採取は30日。 |
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草長 5~10cm(10~20cm) 葉柄の長さ 3~7cm(8~15cm) 葉柄の色 ライトグリーン~うすいオリーブグリーン(白~オリーブグリーン、白茶~黒) 葉身の形 狭披針形 葉身の長さと幅 3~6cm長さ1~1.6cm幅(6~12cm長さ 1.5~2.5cm幅) 葉身先端の形状 鋭形 葉身基部形状 心臓~肝臓形 葉表の色彩 ライトグリーン~オリーブグリーン(黒に近いライムグリーン、+虎斑) 葉裏の色彩 ライトグリーン~濃いオリーブグリーン(赤褐色) 葉縁は形状 強い波うち |
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